介護老人保健施設や有料老人ホームと服薬管理
介護老人保健施設でしばしば、低血糖症で高齢者が体調不良となり、病院に搬送される事故があります。有料老人ホームや介護老人保健施設に入所する高齢者の場合、服薬管理が健康維持のためとても重要です。介護職員や看護師が、服薬管理の担当となっていることが多いです。糖尿病ではない患者に誤って、または故意に血糖降下剤を投与されていた事件もありました。 不要な薬剤投与がなされる事故がおこるかもしれないのです。重度の低血糖になるには、とりちがえなどのミスで、経口糖尿病薬などを投与された可能性があるのです。
医療ミスと有料老人ホーム介護職
このようなミスまたは事件にまきこまれる可能性が有料老人ホームや介護施設にはあります。その中でも比較的、安全度が高いのは、やはり、有料老人ホームであると考えられます。その最大の理由は、職員教育が徹底しており、服薬などの管理も複数名が関与するシステムをとるところが多くなってきているからです。これは服薬ミス、投薬ミスを防止するための措置です。こうした医療面での安全管理が徹底している施設を選ぶことが大切です。さまざまな施設が増えている有料老人ホームですが、最近では、入居金不要の施設も次第に増えてきています。従来、有料老人ホームの入居金を用意するのにまず、多くの家庭は苦労をしていました。高額な施設では、入居金が二千万円前後のところも多く、そうなると、家を売って、あるいは退職金を使って、という形で有料老人ホームへの入居を可能にするケースも多かったのです。
老人ホームの募集要項を確認する
ところが、最近の施設の募集要項を調べると、意外に、入居金ゼロというのが増えているのです。そういった施設でも、サービスが特に劣悪ということでもなく、標準的な介護を受けることができるし、看護師の配置や、医療機関との連携も平均的なレベルに達しているところが多いです。
評判の悪い有料老人ホーム
有料老人ホームの施設数が増えるにつれて、施設同士の競争がおこり、あまりに評判の悪い施設は、入居者が増えず、しだいに淘汰されつつあるという状況が起こってきています。サービスのレベルも悪くない、安価な利用料金の有料老人ホームでも満室化がなかなかできないといった状況もみられているのです。ですので、月額利用料を数年間は支払えるという経済状態の家庭が高齢者を有料老人ホームに入らせることは現在では、そう難しくはないという状況になってきています。
費用が安価な老人保健施設
費用的にもっと安価である老人保健施設や特養は、施設数の増加がそれほど進んでいないので、待ちの状態であるところも多いですが、家庭での介護が大きな負担をもたらすことが明らかである以上は、入居金ゼロの有料老人ホームを探し、利用するという選択肢は、おすすめです。
有料老人ホームの住宅型
この十年でかなり増えている住宅型の有料老人ホームは、高齢者の住み替えの有力な候補として、人気になっています。介護付きの有料老人ホームとの違うところは、住宅型は、介護付きとは違って、全部のサービスが施設内で提供されるものではありません。サービスの中身をよく理解しておく必要があります。
住宅型有料老人ホームは自宅での暮らしに近い生活ができる
住宅型の有料老人ホームは、自宅での暮らしと同じように、介護に関して、外部サービスを自分で選択して、必要に応じて、それを利用する仕組みです。もっとも、外部サービスといっても、その多くは、系列の事業所になりますので、経営母体が同じということも多いです。施設によっては、近隣のデイサービスを使ったり、別の訪問リハビリのサービスを使うことも可能です。つまりそれだけサービスを選ぶ自由があるということです。ただし、ほとんどの場合は、関連のサービスを利用することになります。情報共有などもそのほうがスムーズなのです。
住宅型の有料老人ホームは健康なら費用が安価
住宅型の場合、その利用内容に応じて、費用が別途発生します。デメリットとしては、要介護の度が高まるにつれて、費用も高額になることもある点です。住宅型の有料老人ホームには、小規模なところも多いです。 十戸もないところも多いです。全体の八割ぐらいの施設で、食事は提供され、掃除やゴミ出し、通院の付き添いや血圧など健康管理は、支援してくれます。健康状態が将来どうなるのかは未知数なので、健康に自信がない場合には、住宅型の有料老人ホームでは後になってから苦労が多くなる可能性もあります。
住宅型の有料老人ホームは費用が介護付きよりも安め
介護付きの有料老人ホームに比べると、費用は安価なため、人気がありますが、さらに費用の安価なところも出てきており、一時金としての入居金も不要なところも多いです。毎月の利用料の支払いだけになり、入居しやすいメリットがあります。ただし、看護師の配置基準などが定められているのは、今のところ介護付き有料老人ホームのほうなので、医療面での不安がある場合は、看護師や介護職の配置基準が明確に決められている介護付き有料老人ホームが安心です。すでに持病があって通院している場合や、手術を経験したなど健康面での不安がある場合は、介護付きの有料老人ホームで医療面が充実しているところを選ぶほうが良いことも多いのです。