超高齢社会となる現代、一人暮らしや老夫婦の世帯が多くなっています。
一人暮らしは不安になってきた…
今後が心配…
終の住処として、施設を検討する人が多いと思います。
施設は、たくさん種類があり、たくさん存在します。しかし、本当に心身落ち着いて自分らしく過ごせる環境かどうかを見分けるのは、見学した時だけでは難しいと思います。
実際入所して落ち着かない、ストレスがかかり思っていたことと違うと思うことがあることも現実です。(認知症の症状によるものを除く)
多くの介護の現場は
- 職員が常にバタバタしている
- 職員が疲れ切っていて、活気がない
- 職員の対応が雑、声掛けがきつい
- ケアに対して拒否することでも、半強制的に場合によれば強制的になされることもある
- 入所利用者の不穏、怒鳴り声が頻繁にあることも
- 雰囲気がピリピリしている
などが多く見られます。
しかし、そんなことが横行している介護の世界でも、職員も利用者もお互いが気持ちよく過ごせる場所が存在することは事実です。
今回は、数多くの現場を見てきた中での体験談を踏まえて、利用者だけでなく職員もお互いが心地よく過ごせる場所であるポイントをいくつか紹介しようと思います。
1.施設全体が明るく清潔感を感じる
玄関を入って一番最初に感じる感覚を大切にしてください。これは、とても大事なポイントとなります。
皆さんが初めての人の家の玄関に入った(訪問)瞬間、
あ、なんだか暗いな…
ここは、住みたいと感じない…
きれいにされているな…
明るくて素敵!いいなぁ
2.職員のみんなが明るくて笑顔、利用者も笑顔
3.拒否が少なく、「ありがとう」が多い
4.職員が落ち着いていて、全体的にバタバタしていない
そして、職員がバタバタしていなくて、「忙しそうだな」と感じることが無いことも、ポイントとなります。
職員が常にバタバタしているところは、本当にたくさん存在します。
常にバタバタしている人を見ていて、皆さんは心が落ち着くことができるでしょうか。いや、まず落ち着かないでしょう。きっと、そわそわしてしまうはずです。
利用者は、バタバタしている職員の雰囲気を敏感に感じ取ります。落ち着きなくなり、きっと「帰りたい」と思うのも無理ないと思います。
施設は、利用者にとってのお家です。家でバタバタされたら、たまったものでないでしょう。ゆっくりした時間を過ごしたいはずです。
忙しそうだな、バタバタしているなと感じる場合、利用者に対する関りも満足度も低い可能性があります。
なので、バタバタすることなく落ち着いて、ゆっくりできる雰囲気は大切なのです。
まとめ
他にもいくつかありますが、以上の点を特に注意してみることで、施設全体の環境が良いものかそうでないのか見分けがついてきます。
特に、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅は、高額な費用をかけて住むことになります。それぞれの特徴もあり、環境もそれぞれです。
だからこそ、紹介したポイントを参考にしてもらいながら、自分に合った施設を選ばれることをオススメします。
介護や医療職など職員の皆様は、ぜひ、利用者がより良い生活を送れるように意識してみるようにしてほしいと思っています。
福祉や介護は、介助者が「できないところをしてあげる」ではなく、利用者が持てる力を発揮したり残された力を維持し、自己決定を支え、自分らしく生活することを支える役割です。
だからと言って、利用者側も好き勝手すればいいというわけではありません。
どっちか片方が一方的に尽くしても意味がありません。お互いが、信頼し心から触れ合うには、お互いの歩み寄りが大切です。
全ての人が、人生の最後まで安心して、自分らしく過ごせることを
切に願うばかりです。