戦前と戦後の食生活の変化によって、日本人の体質の変化を強制させられてきました。そして、豊かさと少しの喜びの引き換えに健康を大きく損なわれ、さまざまな疾患を作り出され悩みの種を増やしています。高齢社会であるから疾患が多いのは当たり前だというものではないように思います。戦前ではほとんどみられなかった疾患が、なぜ現在は癌を初め多くの疾患が増えているのでしょうか。
今回は、「日本の病を治す」と人々の健康を守り、人のため世のためと立ち上がってくださっている、吉野敏明さん。吉野先生が日本の病気を治していくために、私たちに教えてくださっていることとは何か。自分の事のみならず、より多くの人々が疾患で苦しむことが無く、人生を愛情で満たし幸せなものとなってほしいと、私も心から願っていました。その思いから、吉野先生が「四毒」と定義しているものについて、記事にしました。
小麦・植物油・乳製品・甘いものの弊害
小麦、植物油、乳製品、甘いものは、戦前の庶民にはありませんでした。今では、当たり前のように食べています。これらの食品を、吉野さんは「四毒」という概念で提唱されています。
では、当たり前に食べていたこれらの食品をとると、体にどのような変化を起こし、弊害として現れてくるのでしょうか。
1.小麦
小麦にはグルテンと呼ばれる成分が含まれています。このグルテンという物質により免疫機能が乱されて、アレルギー反応や多くの疾患に繋がっています。
私たちの体には、37兆個もの細胞でできています。毎日、細胞分裂してコピーができ、古いものを壊していくことを繰り返しています。そんな中、コピーエラーとして異常細胞が生まれます。その異常細胞をそのままにしておくとがん細胞となって、がんになっていきます。
通常は、コピーエラーとして生まれた異常細胞は、白血球がTNFαという、がん細胞を殺す物質を出し、破壊してしまいます。その破壊されたものをマクロファージが食べて(食作用)分解し、原子レベルにして尿に排出しています。
しかし、グルテンを摂っていると、TNFαががん細胞を攻撃しなくなってしまいます。ということは、必然的にがんになる確率が高くなります。がん細胞を攻撃しなくなるだけではなく、間違えて皮膚、神経、軟骨滑膜などの様々な組織を攻撃してしまうことがあります。
結果として、アトピー性皮膚炎、パーキンソン病、リウマチ、膠原病、クローン病などの多くの免疫疾患になってしまいます。
2.植物油
植物油を摂取することで大きく影響うけるのは、実は「神経系」です。
私たちの体は、神経によって支配されています。神経細胞の軸索は髄鞘というものが巻き付いていて、刺激や指令を正しく脳や各器官に伝えていきます。髄鞘は、脂肪で出来ています。
つまり、植物油は神経の原料となり、多く摂るほど神経を傷つけていきます。結果として、神経系の疾患、精神疾患と繋がっていきます。例えば頭痛、耳鳴り、パーキンソン病、アルツハイマー病、統合失調症、双極性障害、パニック障害などが挙げられます。
また、植物油は線組織である甲状腺、乳腺、子宮内膜、リンパに集中して蓄積します。そうなると、月経痛、子宮筋腫、子宮内膜症など引き起こします。そして、舌根にもたまって二重顎になってしまうことも。さらに、逆流性食道炎の原因にもなります。
オリーブ油、菜種油、カノーラ油、パーム油などのほとんどの植物油には発がん性があり、欧州では、カノーラ油やパーム油は使用禁止になっています。
しかし、日本では、フライドチキンやフライドポテト、揚げ物等、外食産業では安価な菜種油、カノーラ油、パーム油などが使われています。
また、お菓子やケーキ、クッキーなどにも植物油が沢山含まれているのです。
3.乳製品
乳製品にはカゼインという成分が含まれています。この成分によっても免疫機能が乱されます。よって、アレルギーや膠原病などの免疫疾患が起きてきます。
また、乳に含まれるエストロゲンの作用を受け、子宮筋腫、子宮がん、乳がんに繋がり、男性では、前立腺がんの原因となってきます。
渡部昇一さんも前立腺がんでしたが、たいへんチーズがお好きであったことが知られています。乳製品であるチーズ、ヨーグルト、バターなどは、日本人の遺伝子を持っている人にとっては、毒となってしまいます。
乳製品である牛乳は、カルシウム多く健康に良いから飲むようにと推奨されてきていましたが、実は、リンが多く含まれていて骨粗鬆症や骨がもろくなってしまうことに大きく影響しています。リンを多く摂取すると、骨を構成しているリンとカルシウムのバランスが崩れてしまいます。その結果、骨代謝が悪くなり、結果として骨がもろくなってしまいます。
乳製品と甘いものよく摂取している人で、骨粗鬆症の人が多いことが現実であり、近年増えています。
リンが含まれているものは、牛乳だけではありません。スナック菓子やカップ麺、コーラーやエナジードリンクなどの炭酸飲料などにも多く含まれています。
4.甘いもの
甘いものは、食べると幸せな気持ちになります。そして、脳の栄養はグルコース(糖)だということで、疲れたと感じたときは、チョコレート食べるなどするかもしれません。しかし、実は必要以上の甘いものは、私たちの体にとって多くの害をもたらしてしまいます。
甘いものは、とても依存性が強いものです。なので、「甘いものだけはどうしてもやめられない」という人が多いです。
甘いものを摂ると、幸せホルモンのドーパミンが出て幸せな気持ちになります。しかし、15分のみの効果です。その後にくる感情は、後悔の念などに駆られることもあります。また、もっと食べたくなって次のものに手を出してしまい、どんどんと食べてしまいます。
さて、私たちの体には、血糖値を下げるのは膵ホルモンであるインスリンしかありません。また、血糖値を上げるのは、グルカゴン、コルチゾール、アドレナリンです。
まず、甘いものを食べると急に血糖値が跳ね上がります。緊急的にインスリンが多く出て、血糖値を下げようとします。すると、血糖値は急降下し低血糖状態になります。そのあと、そのままだと生命危機になるので、グルカゴン、コルチゾール、が出て血糖値を上げて正常に近い状態にします。それでも足りなければ、ノルアドレナリンが出て、それでも足りない場合はアドレナリンを使って糖新生をします。
この過程において、日常的に甘いものを摂取して、緊急的に多量にインスリンが出続ける状態にすると、インスリン抵抗性というインスリンが利かなくなる状態になります。そして、2型糖尿病へとつながっていきます。それから、睡眠にも大きく影響します。インスリン抵抗性が高くなると入眠時に出てくる睡眠に関するホルモン、メラトニンが出なくなります。それは、インスリン抵抗性が高まるとTNFαがたくさんできます。そのTNFαが大脳にある松果体を攻撃してしまいます。すると、松果体からメラトニンが出なくなり、不眠になったり中途覚醒になったりと睡眠障害となります。
また、インスリンによって低血糖になった時に血糖値を上げるホルモンが出ます。それが、コルチゾールやグルカゴンが出ると、精神的にイライラする、不安になる、寂しいと思うようになります。ノルアドレナリンは、「あー!もう!」というような感情が出てきます。アドレナリンは、怒りが出てくるようになります。体力のない人はコルチゾールが出る傾向、体力のある人はノルアドレナリンが出る傾向に、普通の人は両方出ることがあります。よって、うつ病、双極性障害などの精神疾患を作ってしまいます。この精神的な感情をコントロールしようと、また甘いものを食べてしまうという行動をとってしまいます。
戦後の食文化破壊
以上の紹介してきたものは、戦前では日本人は食べていませんでした。戦後、アメリカによって、チョコレートを配られ、学校給食では「カルシウムを摂りましょう」と牛乳とパン食を強制され、フライパンの使い方講座を行われ、油炒め調理法の洗脳が行われてきました。それは、すべてはアメリカの農産品を日本に買い取らせるための占領政策でした。
おいしいものであるため、豊かになったと人々は思ったのかもしれません。しかし、長年の年月をかけて、日本人の体をじわじわと蝕んできたといえます。
健康を取り戻すには
まず、フライパンで植物油を使う料理を止め、煮物、網焼き、鍋料理をするようにし、ごはん、味噌汁、焼き魚、煮野菜などの献立としましょう。
つまり、日本の戦前の食事の和食に戻すように、意識した食事を心がける必要性があります。
調味料は、マヨネーズやドレッシングは植物油の塊であるので、使わないようにしましょう。醤油も小麦が入っているものが多いので、小麦が入っていない醤油を使います。そして、塩もぬちまーすやゆき塩にします。
外食では、お寿司を除いて避けるようにします。
パンやパスタ、ラーメン、うどんなどの麺類、中華料理、加工食品もやめます。また、お菓子やケーキなどをやめましょう。
最近の果物も、甘くなる品種改良されているため、ものすごく糖度が高いです。そのため、果物もできる限り最小限にするようにしましょう。
売っているものには、小麦、植物油、乳製品(乳化剤)、添加物などが含まれているものが多いです。アレルギーフリー食品を探してみたり、原材料表示を見ながら買い物する必要があります。
そうすることによって、健康体を取り戻すようにします。四毒を抜くと体調が改善していくことを実感できるでしょう。
しかし、ここで気を付けないといけないことは、「できる限り抜く」「極力避ける」といった姿勢では効果が出ないことをしっかり、理解しておきましょう。最低限半年間は、体内に入れない生活を送ることを続けることが大切です。
まとめ
悪影響が出てくるのは、人によって個人差があります。まるで、コップに水をためていく状態で、悪影響は、コップからあふれるように出てきます。生まれつきコップが大きい人はなかなか出てきませんが、コップが小さい場合は早く出てきます。コップが大きい人でも、いつかは溢れます。そして、高齢になってからがんを発症したり、脳卒中になったりします。
吉野敏明さんのYouTube動画をより多く見てほしいものです。とても分かりやすく、解説してくださっています。
誘惑や欲望が多くても、健康のために勝ち抜きましょう。健康になれば、愛情が生まれると吉野さんはおっしゃっています。その通りだと思います。
かゆい、痛い、不便など自分の体に不調があれば、自分のことばかりしか考えられなくなります。しかし、それらが無くなれば、他者に気持ちが向けられるようになります。
それは、人間として本当の幸せにつながるものでしょう。
皆さんも、健康になりませんか?