合気道は、実践的に使うとかなり使える武術であり、
警察や自衛隊などでも取り入れられているなど実用性があります。
古武術のもつ優れた体術があるのです。
フランスなど欧米の軍隊の体術訓練にも合気道は取り入れられているのです。
合気道では「万有愛護」「我即宇宙」「神人合一」という精神を教えています。
万有愛護とは、自分自身がこの世の守護者となり、
すべての生命を守護する立場に立てという教えです。
合気道には古武術の強さと高い精神性がある
我即宇宙とは、自分の意識が宇宙と一つになるまで
高めていくという教えです。
植芝盛平翁は、神社の話や古事記の神話の話を用いて
この教えを解説されています。
その最終境地が、神人合一という状態です。
自分が神であり、神が自分であるという状態です。
とても高い境地を教えている武道であるといえます。
合気道は神道、少林寺拳法は仏教を背景にしている
これを他の武術の思想と比べてみましょう。
少林寺拳法では「自他共楽」「力愛不二」「拳禅一如」と教えています。
合気道では自分は守護者の立場になることを目標にしますが、
少林寺拳法では自分と他人は同じ立場です。
また、宇宙的視野をめざす合気道に比べ、武力と愛が同じであると説くレベル
にとどまっています。合気道でも「武は愛なり」という教えがありますが、
ここでいう武は、争いを止める武であり、この点は、近いところです。
個人の救済を主とする仏教をベースにした少林寺拳法と、
地上世界の繁栄発展の弥栄を祝う神道をベースにした合気道の
微妙なポリシーの違いがうかがい知れます。
合気道は武は愛なりと教え、空手は一撃必殺を説く
これが空手道になるとどうでしょうか。
空手は流派にもよりますが「一撃必殺」などと言っています。
そこに愛と平和の概念がないのです。
これに対して、合気道は、武は愛なりと説いています。
これは身に降りかかる火の粉を払うことを主眼としてきた歴史的経緯や、
発展した土地が琉球(沖縄)であったことも関係しているでしょう。
もちろん、学んですぐにある程度使えるのは空手であり、
その即効性は素晴らしいものがあります。
しかし、武術を学ぶに際し、精神修養の側面は軽視できないでしょう。
合気道を本当に修業した武術家は、
素晴らしい人間性も併せ持つということです。
まとめ
子供に習わせるのであれば、
第一選択は合気道で第二選択は少林寺拳法だと
私は思っています。空手は流派が多いので何ともいえません。
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