有料老人ホーム入居者の特徴

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有料老人ホームというところは、ひとつのコミュニティであり、わかりやすく言えば、村です。つまり、有料老人ホームに入居するということは、ひとつの村に移住するという意味を持ちます。これは、その有料老人ホームの立地条件にもよります。 一例として、ある有料老人ホームは、大きな駅のすぐ近くに立地しており、入居者は、自由に外界に徒歩で出かけることができます。このような場合は、これから申し上げるような問題は、かなり小さくなるでしょう。しかし、多くの場合、有料老人ホームは、どちらかというと やや郊外に立地していることが多いものです。実際、山の中といっても良いような立地条件の施設も多数存在します。またはかなりの田舎にあることも多いです。

有料老人ホームの立地

土地が安いことも理由にあげられるでしょう。そのような場合には、老人特有の出不精が影響して、 小さな村に閉じ込められたような環境ができる場合があります。 このような状況下で、人間関係トラブルが起きやすくなります。こうした問題を避けるには、できるだけ外部に出かけるなり、外界との接触を中心にして、内部的環境にはあまりかかわらないような 生活様式が必要になりますが、そもそもそれだけの活動力のある人は、はじめから有料老人ホームに入居しないともいえますので、この問題は非常に難しいのです。

有料老人ホームに入る人の傾向

それでは、どのような人が有料老人ホームに入るのでしょうか。 そもそも、お金が十分にあり、人間関係にも恵まれており、 子供や親類や近所との関係が良くて、コミュニティに助けられて 幸せに生活する高齢者には、有料老人ホーム入居を検討する余地がありません。では、どんな人が、有料老人ホーム入居を検討するのでしょうか。 お金が十分にあっても、人間関係に疲れており、子供ともあまり仲良くなく、 近所ともそんれほど密の付き合いもない。こんな場合に、そのお金の力で、人間関係や安心、 子供の代用者を購入するような感覚で、 有料老人ホーム入居を検討する人がかなり存在します。

有料老人ホームは高額

お金があまりない場合には、有料老人ホームは難しいので、ぎりぎりまで、 介護保険によるサービスを頼りに現状を維持し、認知症や下肢筋力低下などで 日常生活が困難になってから、老人保健施設や特別養護老人ホームなど 費用がかからない施設への入居を求めることが多くなります。さて、お金や財産があるが、人間関係と親子関係で頼れるものがないために 有料老人ホームを選択する人は、次第に増加しています。それだけ、今の日本では、地域や血縁の人間関係が希薄になり、 道徳的にレベル低下をきたしているのかもしれません。

有料老人ホームでの人間関係のトラブル

有料老人ホーム入居を求める典型的なケースの人の場合、 もっとも良く見られる、入居後の言動はなんでしょうか。有料老人ホームの中で繰り返し見てきた間違いない事実。 入居後の最大のトラブルとは、「こんなに大金を投じて入居したのに、このサービス、この対応はなんなんだ!」と怒りを感じるケースです。これは、実際に施設側のサービスの欠陥や、体制不備などが原因になるケースもあるにはありますが、その多くは、感情的にならず平静に話し合いをすれば、簡単に解決するような事件のことが多いのです。

有料老人ホームにクレーム

つまり、職員の対応、施設代表者である施設長の対応、多くは、食事の配膳や、新聞や郵便物の受け取りなど、些細なことがほとんどなのですが、こうした問題に、入居した人は、必ずクレームを出します。これはクレームを出すことで、存在感を示し、今後の有利な対応を引き出そうとする無意識的な取引のようにも思えますが、本人にとっては、「こんなにお金を出しているのになんだこの対応は!」という気持ちなのです。

有料老人ホームのこんな時のこんな対応

有料老人ホームにとって入居まもない新入り入居者からのクレームは、 毎回の通過点であり、スタッフは「またか」「いつもの反応だ」と手慣れたものです。この時の対応次第で、今後のその入居者のこのコミュニティでの 方向性にも影響を与えるので、極めて慎重にそして丁寧にこれに対応します。 しかし、ルールの逸脱や、理不尽な要求の場合は、へりくだりながらも断固として断り、言いなりにはならないことでしょう。この対応が下手な施設では、スタッフや施設代表者である施設長が、クレーマーの入居者にふりまわされます。 その結果、施設長がすぐに交替になったり、スタッフが次々に入れ替わります。施設側からみて、こういった入居者は「クレーマー」以外の何者でもありません。

有料老人ホームのモンスター

しかし、クレーマーを排除しようとすれば、有料老人ホーム経営は成り立ちません。施設側にとって心からありがたく思う入居者とは、クレームを言わず、 施設入居について心から喜んでくれ、感謝の言葉をいつもスタッフにかけてくれ、心楽しく日々を過ごす工夫をして、自分自身で前向きに取り組む高齢者です。そのような人ももちろんいますが、そんな人ばかりではありません。 クレーマー的な人はかなりの割合で存在しています。

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