令和の時代になり、週刊誌や地上波テレビ、ネットニュースなども皇室に関する話題を多く見かけるようになりました。その中でも、令和の後の天皇に誰が鳴るのが相応しいかについての無責任な論がしばしば目につくようになってきました。
天皇とは父系継承(男系継承)を二千年以上守ってきた存在
怪しげな漫画家や自称皇室学者という人たちが、皇室の維新だとばかりに、女性宮家を創設せよ、愛子天皇を実現せよと声高に叫んでいるものを目にしました。彼らの大きな誤りは、「天皇とは系図の上で父方を順にたどれば必ず初代の神武天皇につながっている」という不文律を理解していない点にあります。歴史上に推古天皇や持統天皇などの女帝はいましたが、それもすべて、系図の上で父方で神武帝につながっていました。また古代の女帝は即位後は独身で子を産まないことを守り、女系天皇が出ないようにしてきました。同じことを女性皇族に守って頂くことが現代の時代には不適咳なので明治維新の時に男系男子に限ることになったのです。
父方で神武天皇につながらない天皇を生み出す悪だくみ
女性宮家や女性天皇を現代に創設しようとする人々の底意は、父方で神武天皇につながることのない違う家系の天皇を最終的に生み出して、神武天皇から2679年以上も続いた男系継承を破壊して皇室を滅亡させることにあります。彼らは、日本国憲法を持ち出し、国民の総意で皇室をどのようにでもできると豪語しますが、民主主義とは縦の民主主義と横の民主主義が存在します。縦の民主主義とは、先祖と子孫です。先祖がこれまで男系継承を守ってきた、その遺志を子孫である我々が浅はかな知恵で踏みにじることは許されません。令和の今上陛下の次は秋篠宮様が皇位継承され、その次は悠仁親王殿下が皇位継承されることは皇室典範ですでに確定していることです。それを壊してまで女性宮家を作り女系天皇を生み出そうとする者たちは間違いなく日本を破壊することが目的です。
旧宮家の復活こそが祖国を守る道
敗戦後GHQにより皇室から追い出された旧宮家が十一あります。そこには男子が120名もいて、その中でも悠仁親王殿下と同世代の「またいとこ」が五名います。その五名は明治天皇の孫と昭和天皇の娘が結婚した子孫であり、現存皇族よりも明治天皇の血が濃い人々なのです。この五人の中から一人でも二人でも、今の皇室の中の宮家に養子として戻ってくれば、それで皇位継承者の補充は完了します。後継男子の存在しない宮家である高円宮や秩父宮や三笠宮などの宮家にその祭祀を継承する形で戻ればよいのです。そのためには、皇族は養子をとれないとする現行の皇室典範に対する特措法を制定することが必要になります。特措法によって、本来譲位できないはずのご譲位が実現して令和になったごとく、特措法で旧宮家から数名の男子を、現存の宮家に養子として戻すだけで、皇位継承者の確保は終わります。
ひと目でわかる「戦前の昭和天皇と皇室」の真実
伝統を守ることは祖先の心に応えること
このような簡単な努力で皇位継承者の補充問題は解決し、女性宮家など必要ありません。女系天皇など言うまでもなく不要です。それなのに、この大切な議論をわざと隠して、男女同権や外国の王室を持ち出して、我が祖国の祖先の積み重ねた足跡を軽々しく踏みにじるのが、怪しげな漫画家や自称皇室学者です。これらの人々の宣伝工作には決して乗ってはいけません。多くの国民は女性天皇と女系天皇の違いもよくわかっていません。天皇とは系図の上で父親を順番にたどると必ず初代の神武天皇につながる血統をこそ存在理由としているという知識もない人がほとんどです。今の時代に女性宮家や女性天皇を生み出すことは、結果的には女系天皇を生み出すことであり、それは二千年続いた皇室を滅ぼして、まったく別の家系に皇室を乗っ取らせるということなのです。それは海外の王室と同じレベルに日本の皇室を落とし、最終的に滅ぼす悪だくみなのです。